OLD BOY
原題:올드 보이
英題:OLD BOY
韓国公開:2003年11月21日
日本公開:2004年11月06日
製作国:韓国
言語:韓国語
画面:1:2.35
音響:ドルビーSRD
上映時間:120分
年齢制限:R-15
製作:SHOW EAST
配給:東芝エンタテインメント

【スタッフ】
監督:パク・チャヌク
脚本:パク・チャヌク
   ワン・ジョユン
   イム・ジュンヒュン
原作:『オールド・ボーイ』
   作:土屋ガロン(狩撫麻礼)/画:嶺岸信明
撮影:チョン・ジョンフン
照明:パク・ヒョンウォン
美術:リュ・ソンヒ
録音:イ・サンウク
音楽プロデューサー:チョ・ヨンウク
音楽:イ・ジス
   チェ・スンヨン
   シム・ヒョンジュン
プロデューサー:キム・ドンジュ

【キャスト】
オ・デス:チェ・ミンシク
イ・ウジン:ユ・ジテ
ミド:カン・ヘジョン
幼馴染ジュファン:チ・デハン
監禁部屋管理人パク:オ・ダルス
警護室長ハン:キム・ビョンオク
催眠術師ヒョンジャ:イ・スンシン
イ・スア&美容院の娘:ユン・ジンソ
美容師ヨンジャ:パク・ミョンシン
ホームレス:イ・デヨン
自殺男:オ・グァンノク
警官:イ・ゲヨン
宿直教師:ハン・ジェドク
ごろつき:ユ・ミョンチョル
秘書室長:キム・スヒョン
パクの手下1:パク・ジェウン
パクの手下2:オ・スンテ
「紫青龍」出前:ヨンイ
時計屋おばさん:イ・ヨンヒ
エレベーターおばさん:キム・ヨンエ
医師:ファン・ジェ
看護師:ソ・ジヘ
歯科衛生士:イ・ミミ

【受賞歴】
第57回カンヌ国際映画祭:グランプリ受賞
第41回大鐘賞(韓国アカデミー賞)5部門受賞 監督賞/主演男優賞/音楽賞/編集賞/照明賞
第24回青龍賞3部門受賞 監督賞/主演男優賞/助演男優賞
第49回アジア太平洋映画祭受賞 監督賞/主演男優賞

【ストーリー】
 1988年、ある雨の夜—―—平凡なサラリーマン、オ・デス(チェ・ミンシク)は今日も酔って暴れ、警察の世話になっている。友人のジュファンは酒癖の悪いデスに手を焼きつつ、やっと釈放されたデスを送っていこうとする。デスには愛する妻と幼い娘が一人、今日は娘の誕生日だ。プレゼントも買ってある。だがデスが家にかけた電話にジュファンが替わって話している隙に、デスの姿は消えていた……。
 気がつくとデスは狭い私設監禁部屋にいた。そこにはベッドとテレビが1台、窓はなく外との連絡は遮断されている。分厚いドアの下に小窓があり、そこから出前の中華料理が運ばれるのみ。ここは一体どこか?自分はなぜ監禁されたのか?いつまでここにいなくてはならないのか?全くわからない。想像もつかない。定期的に催眠ガスが流れ、眠りに落ちると髪が切られ、着替えもさせてくれ掃除もしていってくれる。ただ日々だけが流れていく。そしてデスはある日、テレビのニュースで妻が惨殺されたことを知る。しかも容疑者は自分。半狂乱に陥り自殺も試みるが、そのつど意識を失い手当てが施される。
 3年が経過し、デスはテレビを見続け、自らの過去を振り返り獄中紀を書き始める。6年が経った頃、デスは脱出を企て鉄製の箸で壁を掘り始める。一体誰が自分を監禁したのか?ここから抜け出して、自分を陥れた者に復讐することだけが、もはやデスの唯一の生きがいだった。そのために肉体を鍛え、テレビを通して世の中の情報を得なくてはならない。1年に1本、左腕に刻んだ刺青の数が増えていく。そして15年が経ち、脱け穴が開通した頃、デスは深い眠りに落ち、催眠術をかけられた後、突然解放された……。

 15年前に公衆電話のあった場所に建つ、高層マンションの屋上で突如解放されたデスは、なぜか高級スーツと腕時計を身に着けていた。街中で「オヤジ狩り」に遭うが、密室での鍛錬の成果で叩きのめしてしまう。だがデスに帰る家はない。妻を殺害した逃亡者なのだから。金もなく鮨屋の前で佇んでいると、ホームレスの男が近づいてきて小切手の詰まった財布と携帯電話を差し出し、「俺に何かを聞こうと思うな。俺は何も知らない」と呟いて立ち去る。
 鮨屋に入り女性の板前と話していると、携帯が鳴る。「お前は誰だ!」デスの問いかけに、電話の声は「俺のことより❝なぜか❞が重要だ。今までの人生を全て復習しろ」と告げ電話を切る。デスは注文した生ダコに喰らいつき、突然その場に倒れこんでしまう。
 目覚めるとデスは板前の女の部屋にいた。女の名はミド(カン・ヘジョン)。デスが気絶している間に獄中記を読んだミドは、デスを慕って復讐を手助けすると言う。まずは自分が監禁されていた場所を突き止めなくてはならない。唯一の手がかりは、監禁中に食べ続けた餃子に紛れていた伝票の切れ端にあった「青龍」という文字。デスはミドと共に「青龍」と名の付いた中華料理店の餃子を食べ続け、ついに「紫青龍」という店を突き止める。
 「紫青龍」が出前を運んでいたビルの7.5階に、監禁部屋は存在していた。「憎いけれど殺せない奴、殺すだけじゃ足りない奴」を秘密厳守で長期監禁するビジネスが成り立っているのだ。デスは金槌で管理人パクの歯を抜く拷問を行い、自分を監禁するように依頼した男の録音テープを手に入れる。屈強な大勢のボディガードを殴り倒し、血だらけで外に出たデスは、見知らぬ通行人に介抱されタクシーに乗せてもらう。しかし、その男は別れ際「あばよ、オ・デス」と不敵に笑うのだった……。

 テープの声は、デスを15年監禁する理由として「口数が多すぎるから」と告げていた。翌日、デスは旧友ジュファンを訪ねテープを聞かせるが、心当たりはないと言う。ジュファンが経営するネットカフェの回線を通じて、ミドが使っていたチャットにアクセスすると、「エバーグリーン」と名乗る男が返信をしてくる。ミドは「エバーグリーン」と通じているのか?そもそも初対面の男を家に入れるお前は誰だ?ミドさえも信じられないデスに、ジュファンから「エバーグリーン」の身元を掴んだと連絡が入る。その住所はミドのマンションの向かいの部屋だった。
 そこにいたのは、長身の謎の男(ユ・ジテ)とその手下。男はデスに、7月5日までに監禁の謎が解けたら自分が死ぬ、解けなければデスとミドを殺すと「死のゲーム」を持ちかける。激高したデスは男に迫るが、殺してしまえば謎は分からないままだ。男は、デスが拷問をするなら、心臓のペースメーカーをリモコンで止めて今すぐ自殺すると言う。「15年間お前を見守ってきた。監禁と妻子を失った苦痛を忘れるのに、復讐は最高の薬だ。やってみろ」男はそう告げて去っていく。
 ミドの悲鳴を聞いてデスが部屋に戻ると、監禁部屋の管理人パクと仲間たちがミドを縛り付けていた。デスに抜かれた歯を金歯に治したパクは報復のためにデスの歯を抜こうとするが、謎の男の手下が持参した札束と引き換えにその場を去る。ミドを痛めつけたパクに「お前の手を切り落としてやる」と叫ぶデス。やはりミドは、あの連中とは関係ない。残り5日で謎を解けなければ、ミドも殺されてしまう。レンタカーで出発した二人は、日付が7月1日に変わる頃、モーテルの部屋で結ばれる……。

 二人はモーテルでも監視されていた。催眠ガスで熟睡させられ翌朝目覚めると、テーブルの上に奇妙な箱があり、中にはパクの左手が入っている。解放されて以来ずっと盗聴、尾行されていたことを知ったデスは、靴の裏に仕込まれた盗聴器を取り除く。
 「エバーグリーン」を手掛かりにインターネットで検索すると、「サンノク高校ホームページ」が引っかかってきた。デスやジュファンが通っていた高校だ。デスはミドと母校に向かい、卒業アルバムの中に謎の男とよく似たイ・ウジンという後輩の写真を見つける。だが昔ウジンと関わった記憶はない。ジュファンに電話して訊くと、やはり知らないが、デスの転校後に亡くなった姉のイ・スアは自分と同じクラスでひどいアバズレだったと言う。次の瞬間、ジュファンは謎の男=ウジンに刺し殺される。デスに盗聴器を外されたため、二人の会話を聞きにジュファンの店に潜んでいたのだ。
 7月2日、ジュファンに殺された怒りを抱えながら、デスは金歯のパクが残した歯科医の名刺を手掛かりに、移転したパクの監禁部屋へミドを連れていく。デスはこれ以上ミドを巻き込まないために、7月5日まで閉じ込めておくようパクに依頼する。7月3日、デスは卒業アルバムに挟まれていたチラシを手に「美容室水車」を訪れる。同級生の美容師に、スアがなぜ自殺したかを訊ねると、友達に電話で聞き、理由はデスが一番よく知っているはずだと言う。翌日、デスは高校を再び訪ねて記憶を掘り返し、ある答えに辿り着く。
 そして運命の7月5日—―—監禁された理由を導き出したデスに、ミドは「謎が全て解けたのなら、ウジンが追ってこない所に逃げるのよね」と囁くが、今や復讐心はデスの一部となっていた。高層ビルのペントハウスに住むウジンのもとに一人で乗り込んでいくデス。だがウジンが用意していた「監禁の本当の理由」と「ゲームに仕掛けられた罠」は、デスの想像を遥かに超えるものだった……。

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