Henry Portrait of a Serial Killer
原題:Henry : Portrait of a Serial Killer
米国公開:1990年01月05日
日本公開:1992年03月19日
製作国:アメリカ
上映時間:83分
別題:ヘンリー/ある連続殺人鬼の記録

【スタッフ】
監督:ジョン・マクノートン
製作:ジョン・マクノートン
   リサ・デドモンド
   スティーヴン・A・ジョーンズ
製作総指揮:ワリード・B・アリ
      マリク・B・アリ
脚本:ジョン・マクノートン
   リチャード・ファイア
撮影:チャーリー・リーバーマン
美術:リック・ポール
編集:エレナ・マガニーニ
衣装:パトリシア・ハート
音楽:ロバート・マクノートン
   ケニー・ヘイル
   スティーヴン・A・ジョーンズ

【キャスト】
ヘンリー:マイケル・ルーカー
オーティス:トム・トールズ
ベッキー:トレイシー・アーノルド
デヴィッド・カッツ
カート・ナービッグ

【受賞歴】
第23回シッチェス国際ファンタスティック映画祭:グランプリ/批評家賞/監督賞
第10回ポルト国際映画祭:グランプリ/最優秀脚本賞/主演男優賞/主演女優賞

【ストーリー】
 ヘンリーという一人の男がいた。父親はアル中で、母親は娼婦だった。母親は夜ごと男を部屋に引き込んでは、ヘンリーの目の前で売春行為をし、時にはヘンリーに女装をさせて学校に行かせたりもした。そんな母親への憎悪が頂点に達した時、ヘンリーは彼女を殺した。14歳の時だった。これがヘンリーにとって最初の殺人となった。
 警察に尻尾を掴まれたことのない、完全犯罪の連続殺人鬼。ヘンリーには、独自の殺人哲学があった。まず、知り合いは殺さない。同じ武器は二度と使わない。そして、頻繁に住所を変えること―――こんな殺人三昧の生活を、彼は一体何年続けているのだろうか。
 いつからかヘンリーには同居者ができていた。オーティスというチンピラである。職を転々としながら、麻薬の売人などをしている。無類の女好きだが、男にも興味があり、自分の妹にさえ欲情するという筋金入りの快楽主義者である。常に冷静で禁欲的、めったに感情を表に出さないヘンリーとは、正反対の男だった。
 オーティスにはベッキーという妹がいるのだが、ある日、彼女が亭主の暴力に耐えかねて逃げてきた。ヘンリー、オーティス、そしてベッキーの危なっかしい共同生活が始まった。オーティスがしきりにベッキーの体を狙う。それをヘンリーが道徳的にたしなめる。ベッキーは、寡黙なヘンリーに惹かれ始める。
 ひょんなことから、オーティスはある男に激しい殺意を抱き、暴れた。興奮するオーティスを抑えつけ、ヘンリーは言い聞かせた。「殺すのなら、関係のない奴を殺せ。誰を殺したって、胸がすっとするのは同じだ」。
 初めて売春婦を殺した時には、真っ青になって震えていたオーティスだが、だんだん馴れてきた。それどころか殺人に快楽を覚え、嬉々として人を殺すようになった。
 ある日のこと、ヘンリーとオーティスは、壊れたTVを買い直そうと電器店へ行く。だが、馬鹿にされ相手にしてもらえない。二人は、この電器店主を殺した。不愉快だったとはいえ、TVの値段交渉という当り前の風景が、不意に、殺人という非日常の世界に変わってしまう。
 人を殺したくなったら、例えば道端で車を止め、故障して困っている振りをすればいい。
 親切でお人好しの誰かが「手伝おうか」と近づいてくる。こいつをリボルバーで撃ち殺せば胸がすっきりする。オーティスは、唖然として声が出ない親切な男に、ケタケタ笑いながら銃弾をお見舞いした。
 二人は電器店から奪ったビデオを持って、ある一家に押し入り、夫婦とその息子を殺した時の一部始終を撮影し、悦に入る。このビデオがお気に入りで、オーティスは部屋で何度も何度も、スローにしたりして念入りにビデオを眺めるのだった。
 だが、三人の生活にもついに破局の時がきた。ベッキーがヘンリーに激しく迫り、それに嫉妬したオーティスが、ヘンリーのいない隙にベッキーに手を出したのだ。帰ってきたヘンリーは、怯え泣き叫ぶベッキーの目の前で、オーティスを殺す。そして、身体をバラバラに切断し、ビニール袋に詰め、アパートをこっそりと引き払った。
 オーティス殺しの共犯者となった二人は、新天地を求めて旅立って行く―――。

ヘンリー ある連続殺人鬼の記録 コレクターズ・エディション [DVD]

中古価格
¥2,100から
(2016/5/22 11:52時点)