MAN ON THE MOON
原題:MAN ON THE MOON
米国公開:1999年12月22日
日本公開:2000年06月10日
製作国:アメリカ/イギリス/ドイツ/日本
言語:英語
画面:スコープサイズ
音響:ドルビーSRD/SDDS
上映時間:119分
配給:東宝東和

【スタッフ】
監督ミロス・フォアマン
脚本:スコット・アレクサンダー
   ラリー・カラズウスキー
製作:ダニー・デヴィート
   ステイシー・シェア
   マイケル・シャンバーグ
製作総指揮:ジョージ・シャピロ
      ハワード・ウェスト
      マイケル・ハウスマン
共同製作総指揮:ボブ・ズムダ
撮影:アナスタス・N・ミコス
プロダクション・デザイナー:パトリツィア・フォン・ブランデンスタイン
編集:クリストファー・テレフセン
   リンジー・クリングマン
キャスティング:フランシーヌ・メイズラー
        キャシー・ドリスコル・モーラー
音楽:R.E.M.
音楽スーパーバイザー:アニタ・カマラータ
衣装:ジェフリー・カーランド
製作補:スコット・ファーガソン
    パメラ・アビディ

【キャスト】
アンディ・カウフマン:ジム・キャリー
ジョージ・シャピロ:ダニー・デヴィート
リン・マーグリーズ:コートニー・ラヴ
ボブ・ズムダ:ポール・ジアマッティ
メイナード・スミス:ヴィンセント・スキャヴェリ
エド・ウェインバーガー:ピーター・ボナース
スタンリー・カウフマン:ジェリー・ベッカー
ジャニース・カウフマン:レスリー・ライルス
クラブ経営者:ジョージ・シャピロ
ジャック・バーンズ:ボブ・ズムダ
ブルーカラーの男性:パットン・オズワルト
ナショナル・エンクワイラーのレポーター:デヴィッド・ケックナー

〔本人役でのカメオ出演〕
ジェリー・ローラー
トニー・クリフトン
J・アラン・トーマス
ランダル・カーヴァー
ジェフ・コナウェイ
バド・フリードマン
メリル・ヘナー
ジャド・ハーシュ
キャロル・ケイン
デヴィッド・レターマン
クリストファー・ロイド
ローン・マイケルズ
ポール・シェーファー

【受賞歴】
第50回ベルリン国際映画祭:銀熊賞受賞

【ストーリー】
時代が彼に背を向けても、彼女だけは彼を愛しつづけた…。

カタカタと映写機が廻りだし、スクリーンにモノクロ映像が映し出される…。

素晴らしい、この世界―
そぞろ歩こう、玉に合わせて 愛する人と歩けば、笑顔も広がる
空には星が、空には星がいっぱい 川には歌が、川には歌がいっぱい
どんな人の心も 感謝しよう、この温かい世界に、感謝しよう
ありがとう、やさしくて温かい世界を ありがとう
「This Friendly World」より

”さよなら”
 祭壇に映し出されたアンディの映像に合わせて、みんなが肩を組み歌っている…涙をいっぱい浮かべながら。
 リンは、アンディのすべてを愛した、短いながらも波乱に富んだ時を思い出していた。
 アンディがどんなに理解されなくても、笑顔を求め、月のように照らし続けた彼との蜜月と離別の日々。リンだけが彼を理解し、支え、太陽のように照らし続けた。

 アンディは、一風、変わっていた…。普通の子供達が大好きな、ボール遊びやフザケッコより、TVショーのものまねが好き。そして、何よりも人を笑わせるのが好き。両親に叱られても決して悪びれず弟妹達を観客に舞台を演じ続ける。”僕の芸で、カーネギーホールの舞台に立つんだ…”。アンディの夢は大きくふくらんでいった。
 10数年後、各地のコメディ・クラブを転々とする、アンディの姿があった。しかし、懸命に舞台を務めても、お客にはまったく受けない。それでも彼の情熱は衰えることなく、次々と新しいネタを生み出し、しだいに観客の心を掴んでいった。
 そして、ついにチャンスが巡ってくる。彼のジョークとプレスリーのものまねが、有名なプロモーター、ジョージ・シャピロの目に留まったのだ。こうして1975年、アンディはシャピロのマネージメントで、人気絶頂の生コメディ・ショー、NBCの新番組「サタデー・ナイト・ライブ」に最初のゲストとしてTVデビューを果たす。まさにテレビが娯楽の王様として世界に君臨し始めた第1歩こそ、アンディのスーパー・スターとしての第1歩でもあった。時にアンディ・カウフマン、26歳。長い下積みを経て握った、夢への切符だった。

 彼はスターへの階段を上り始める。そして、アンディの人気を決定的にしたのが、ABCの国民的番組「Taxi」の愛すべきキャラクター、ラトカ。1978年9月から83年の7月まで放送されたこの番組が、同時に、彼の栄光と挫折も象徴することになる…。
 スーパー・スターとなったアンディだったが、心の中は満たされない。ひそかにヨガの教えを学び、精神の均衡を保ってはいたが、時代が追いつけないほどに進んだ彼のパフォーマンスは、しだいに過激に、より本物らしくなり、家族や親友さえも、見分けがつかなくなっていく。分身として生み出したトニー・クリフトンの暴走が始まったのも、この頃だった。人気の絶頂で、アンディは突然、男女混合プロレスのチャンピオンを名乗り、悪役を演じ、観客を怒らせ、その早過ぎた才能は誰にも理解されなくなっていく。ただ1人、恋人のリンを除いて。それでも彼は突き進む。ついには、TVで喧嘩を仕掛け、番組を降板させられるなどの事件を起こし、アンディは誤解と中傷に包まれて、しだいに忘れ去られようとしていた。ちょうどその頃、アンディは癌に冒されていることを知った。しかし、リン以外は、家族すらも信じてくれない。深い絶望の中で、アンディは念願だったカーネギーホールの舞台に立つことを決意する。すべてを自らの手で演出した、カーネギーホールの華やかなショー。来場者全員に振る舞われたミルク&クッキーのおやつ…。死期が近いことを悟ったアンディの、最後のパフォーマンスだった。

 1984年5月16日。アンディは35歳の若さでこの世を去った…。
 それから、1年後――。場末のクラブで歌うトニー・クリフトンの姿があった。それを見つめるリンの姿も。果たして、アンディは本当に死んでしまったのだろうか?

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